読書感想【君の膵臓をたべたい】絶対泣ける!と評判なのにつまらなかった

「またつまらぬものを読んでしまった…」石川五右衛門のごとくそう言いたくなるような本だった。どうして私はこうもベストセラーが合わないのだろう。

古くは『世界の中心で、愛をさけぶ』、近いところで『世界から猫が消えたなら』などあれほど世間を騒がせた作品にハマれない。そしてこれも。

君の膵臓をたべたい』というタイトルの強烈なインパクト。内臓を食らうサイコパスの話ならもっと面白かったのか。”泣ける”恋愛小説ってのがネックなのか。

帯文「読後、きっとこのタイトルに涙する」って、ハードルあげすぎなんじゃないか。

(星2つ)

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ざっくりとあらすじ

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

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膵臓を病み、余命いくばくもない女子高生・山内桜良(やまうち さくら)と、期せずしてそんな彼女の運命を知ってしまった【クラスメイト】くん。

他人との関わりを避け、目立たぬように生きてきた男子高生が、自分とは正反対の明るく溌剌とした彼女と、彼女の秘密を共有してしまう。

しかし【クラスメイト】くんの態度はいつもと変わらず、淡々と、病気に同情することもまるでなかったが、そのことが桜良を喜ばせた。

その日から【クラスメイト】くんと桜良の距離は一気に縮まる。彼女の誘いはいつも強引で、彼は厄介ごとのようにただ受け入れるだけ。

他人とは関わりたくない、そう願いながら生きてきた彼は「ただ彼女に流されていた」時間のなかで、自分の弱さや本当に求めていた気持ちに気づく。

プラスな感想

病気、余命という重いテーマを扱っているにもかかわらず、無機質な【クラスメイト】くんの存在で、単なるお涙頂戴にならずに死生観を考えさせられる。

まったく性格の違う2人が、<実は>お互いの生き方に憧れていたというのは、わかるなぁと共感する部分ではあった。

自分はこの生き方なんだと貫いているつもりでも、そう振舞うことはコンプレックスの裏返しであることは実社会でも往往にしてあるよなぁと思う。

他とのつながりを拒むのは、人から評価されるのが怖かったり自分に自信がないからだったり。

物語が進むにつれて【クラスメイト】くんの心は静かに動き出して、その様子は押し付けがましくなく表現されているのが良かった。

マイナスな感想

ここからはネガティブな感想になりますので「キミスイおもしろかった!」という方は読みとばしてください。

会話文が多すぎだし、無駄も多い

会話文が多用された小説というのは、SNSとかLINEとか、そういうものに慣れている人たちにはしっくりくるのかもしれないね。

LINE小説出身の『世界から猫が消えたなら』もその類だったし。

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登場人物が高校生だからそれが”リアル”なのかもしれないけれど、他愛のない(意味のない)会話が多すぎて飽きてしまったし、まぁ辛い。

しかもそうやって全体的にライトなのに、ところどころで文学的な表現をつかっていたり。そういったアンバランスさも気になってしまいましたね。

主人公の性格が変わりすぎてついていけない

ストーリーとしては、桜良によって【クラスメイト】くんの心に変化がおこるのは核ではあるのだけど、それにしても変わりすぎ

前述したように”会話文”が多い小説なので、主人公の変化も必然的に会話文であらわされるのだけど「え?誰?」と思わずにいられないぐらいの変貌で違和感がすごかった。

主人公の心が動いたというよりも、強引にキャラクター変更されたっていう印象。

主人公の名前を伏せてた意味…ある?

文中、主人公の名前は明かされず【クラスメイト】くんであったり【地味なクラスメイト】くんであったり【秘密を知っているクラスメイト】くんなどと表記されています。

それは、”対話している相手がそのとき彼に抱いている印象”のようで、自己表現を避け、相手からの評価に身を委ねている主人公の性格がうかがえました。

深い!【大括弧】でいちいち囲まれるのは非常に読みにくいがこれは深い!

と期待していたんですが、終盤で明かされた名前に特別感もなく、隠されていた意味もよくわからなかった。それならはじめから普通にかいてくれたほうが読みやすかったのに。

主人公の性格形成の原因がよくわからない

もっともよくわからなかったのは【クラスメイト】くんの性格。かなり特殊であり、彼を語る上でその人格形成は気になるなと思っていました。

家庭環境か、それとも何かのトラウマなのか。

しかしそれには一切触れられませんでした。両親はいたって普通で、母親においては溌剌とした強い女性で、主人公への愛情も感じるし。よくわからんな。

まとめ

好き放題かきすぎたな……。要は好みの問題 です!!

しかしデビュー作で、本屋大賞2位とって、さらに映画化されるなんて本当すごいですよね。(あわててフォロー)

映画では「12年後に明かされる真実」とあるところをみると、原作にはない展開になっていることがわかります。

【クラスメイト】くんは小栗旬さん、そして桜良の親友・恭子として登場するのは北川景子さん。小説から12年後の、桜良がいた世界に生きる人たち。

映画は映画で気になりますね。

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