本『でっちあげ/福田ますみ』ネタバレなし感想。モンペの恐怖!教師による生徒いじめ冤罪事件

福田ますみさんの『でっちあげ』を読みました。

あつき
あつき

とても衝撃を受けた、大好きな本のひとつ。

ねこさん
ねこさん

実際にあった事件を取材してまとめたルポルタージュだよね。

あつき
あつき

普通の教師が「史上最悪の殺人教師」に仕立て上げられる恐怖に一気読みの1冊だったよ。

でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮文庫)

でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮文庫)

福田 ますみ
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ネタバレなし感想

事実は小説より奇なり。

2003年に大きな問題となった、教師による男子児童へのいじめ事件。Wikipediaでも「福岡市「教師によるいじめ」事件」としてページが作成されている。

本の冒頭から、この事件に関する当時の報道が記載されているが、その内容はあまりにひどく、被害者である男子児童のことを思うと胸が苦しくなる。おぞましく卑劣な教師に対しての軽蔑と怒りが沸き起こった。

だけどこれが真実ではないとしたら。

ここまで具体的な事象がいくつも明るみになっていながら、それが真実でないなどということはあるのか。被害児童だって証言しているし、目撃者もいるという。事実ケガだってしているのだから。

火のないところに煙は立たない、ひっくり返るなどとは到底思えない。

そんな事例がひとつひとつ覆されていくところがこの本の恐ろしさであり、不謹慎であるが”面白さ”である。

突如煙を起こしたのはひとりのモンスターペアレントだった。彼女は意図して仕組んだというより、病的とも思えるほどの自分よがりの「思い込み」を発動した。それに対し、事なかれの学校、教育委員会が動き、ついにマスコミが動き出したことで大きな潮流が生じた。

ひとりの気弱な教師を「史上最悪の殺人教師」に導いていく様は、形を変えてまさに今もなお世の中で起こっていることだ。

端的な報道や、発言の切り取りに踊らされる人たち。真実を自分の目で見極めようとせずに怒りや不安、不満で炎上する。

次々とやってくる大きな波に、あちらこちらと流されることになんの疑いももたない大衆。

物事を一方向から見ることがいかに恐ろしいかを体感するには、とっておきの良書だと言える。ルポはその生々しさゆえに、人間の醜さが浮き彫りになるので好きだ。

でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮文庫)

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主要な登場人物

あらすじ

引用元:新潮文庫HP

文庫本とあとがき

2010年1月に文庫化されています。あとがきは、ジャーナリストの有田芳生さんです。

有田芳生さんも当時の報道に違和感を感じていたという旨をあとがきに綴っています。

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映画・ドラマなど映像化

2020年3月現在、映像化はされていませんが、バンチコミックスよりコミック化されています。

でっちあげ | コミックバンチweb
どこにでもあるような街の、どこにでもあるような学校。どこにでもいるような母親と、どこにでもいるような先生。どこにでもあるようなありふれた関係、のはずだった。悪夢の“家庭訪問”までは――。 小さな街で起きた“体罰事件”は全国を駆け巡り、やがて裁判へと発展する。世論の見守る中、正義の鉄槌が下るはずが……。

2019年10月にはじまった連載は、現在も続いてます。

あつき
あつき

絵で見ると余計にその異常さが伝わる…

AmazonだとKindleで読むこともできます。

でっちあげ 1巻: バンチコミックス

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福田ますみ, 田近康平
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