本「あの子の殺人計画/天祢涼」ネタバレなし感想。子どもの貧困と虐待。本格ミステリーと社会問題が絡む傑作!

天祢涼さんの「あの子の殺人計画」を読みました。

あつき
あつき

叙述トリックが圧巻のミステリー小説なんだけど、社会問題との絡ませ方が秀逸の作品でした。

ねこさん
ねこさん

子どもの貧困と虐待をテーマにしていて、考えさせられる部分も多いね。

あつき
あつき

虐待された少女・きさらの言葉が胸に刺さった。

あの子の殺人計画 (文春e-book)

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天祢 涼
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ネタバレなし感想

虐待で我が子の命を奪う親の多くは、自らもかつて虐待を受けて育ったと言われる。

「あたしの人生なんとかならなかったの?」

ぽろぽろと涙を流して訴える少女の言葉が胸に刺さる。その罪は彼女だけのものではないはずだ

子どもの貧困と虐待をテーマにした今作品。壮絶な社会問題を描きながらも叙述トリックを用いた本格ミステリーは、衝撃のラストを迎える。そういうことだったのか!うますぎるトリックに唸った。

作者の天祢涼(あまねりょう)さんが「フィクションにしかできない伝え方がある」と語るように、小説は読者がまるで社会問題の中に入っているような錯覚を覚える。

明らかな問題家庭と、表面上はそれが見えにくい家庭との対比が、この問題の真意をついているようでとても考えさせられた

前者には救いの手がのびやすいのだ。昨今の虐待問題でも、児童相談所の手が足りずどうしても緊急度の高い家庭を優先してしまい、対応が薄くなった家庭に残念な事件が起こったりする。

児童相談所の忙しさはさておき、虐待や家庭問題は側から判断するのは非常に難しい。

初の天祢涼作品で、はじめはその文体に馴染めなくて前半部分は苦労してしまった。

なかなか進展しないストーリーももどかしく読書スピードも必然的に遅くなってはいたけれど、後半に入るとそれらを払拭するような一気読みだった。

前半で挫けそうになる人もいるかもしれないけれど、是非後半まで読み進めて欲しい。この結末には一読の価値がある

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主な登場人物

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あらすじ

文庫本とあとがき

2021年3月現在、文庫化はされていません。

映画・ドラマなど映像化

2021年3月現在、映像化はされていません。

叙述トリックだしそのまんま映像化は難しいのだろうけど、子どもの貧困と虐待、そして虐待の連鎖などという問題を取り上げるためにも映像化して欲しい作品です。

コメント

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